ねぇ、休まない?

今回も、小学校の教育実習を経験してきた

学生との会話から。

私: 先生も忙しいけれど、子どもたちも忙しそうでしょ?

学生:そうなんですよぉ。

   いろいろ考えていても、書くのが遅い子とか、

   いるじゃないですか。

   授業中で課題が終わらないと宿題になるんです。

   そういうのが毎時間溜まっていって・・

   その他に、全員に課される宿題もあって・・

私: そういう子にとっては、学校って苦痛の場だよねぇ。

   不登校とかの原因の一つかもしれないね。

学生:「休み時間」でみんなが校庭で遊んでるようなときも

   そういう子は教室に残って課題をやってたりします・・

   見てるとせつなくなります。

私: 自宅に帰っても、そこから塾に行ったり習い事をしたり・・

   小学生も忙しいよねぇ。

学生:はい。「いつ休むんだろう」という感じです。

と、まぁ、こんな会話が続いた。

本当は、理解するのが遅かったり苦手だったり、

表現で躓いたりしてる子どもにこそ、

手厚いサポートが必要なはずだけど、置いてかれる感じになってる。

以下、学生との会話の続き。

私: 学習指導要領があって、教科書があって、

   各教科の年間授業時数が決まってるから、

   子どもの実態に合わせるのって難しいんじゃないかなぁ。

学生:はい。「この単元は10時間で」って同学年を担当する

   先生の間で決まっていると、それに合わせざるを得ません。

   「○○先生、進度、ちょっと遅れてるんで調整してください」

   みたいなことが起こってました。

私: そうなるよねぇ。

   先生が「ここは丁寧に教えたいんだけれど・・」

   って思ってても、なかなかそうはできない。ジレンマだね。

目的と手段の逆転。

本当は、一人ひとりの子どもが、学びに興味をもち、自然な形で

学習習慣を形成することが大事なのに、

決められた時間と作業の流れに追われてる感じ。

しかも、他者との比較、競争のなかで・・

決められた時間の中で作業を終わらせ、成果を出す。

そこに汲々とする感じ・・

これって、社会人も同じですね。

そして、私も確実にその中にいる。

「ダメなやつって思われたくない」

「ここから落とされたくない」

その思いでひたすら「がんばる」。

でも、もうそろそろ、そこから降りてもいいんじゃないかなぁ。

「ダメなやつって思われていい」

「できなくていい」

「休んでいい」

「これ以上は、無理っす」って言っていい・・

世の中、「がんばれ!」「やればできる!」「枠を超えろ!」

「とにかく動け!」「諦めるな!」的な言説に溢れているし、

失敗やミス、足りないところを指摘してボコボコにする言説を

目にすることが多いけど、

なんで、そこまでムキになるのかなぁ。

「いいんじゃない、これで」

「よくやってるよ」

「いいよ、休んで」って、

ときには自分に言ってみよう。

そして、「ねぇ、一緒に休まない?」