オリンピック

東京オリンピック

あと2か月で開催されることになっている。

しかし、世論調査によると、7割近い国民が、開催に否定的。

開催されるかどうか、予断を許さない状況だ。

 

開催の有無については、賛否両論があるが、

今回は、直接その件には触れず、「オリンピック」という

大イベント自体について考えた。

 

オリンピック。

世界最高の技、スピードを競う。

ただし、最近では、「勝利至上主義」「メダル至上主義」が

問題視されることもある。

 

実際メディアでは、人気があって、かつ

自国選手がメダルをとれそうな競技、試合ばかりを報道する傾向にある。

 

「勝つ」ことがすべて。

それも、3位以上、いや1位、金メダルをとれるかどうかに

注目が集まる。

 

今、オリンピック開催に反対している人々も、

いざ始まれば、その緊迫した場面の数々に目を奪われるかもしれない。

 

そして、ここで立ち止まる。

勝つことがスポーツの全てなのか?

 

実は、スポーツにはもう一つ、「楽しむ」という重要な要素がある。

 

「楽しみ」としてのスポーツ。

 

「楽しみ」が目的なら、高度な技を競わなくても、

「そこに集うみんなが楽しめるように」ルールを変更したりしながら、

各々が、今できることの範囲で、ゆったりと競技を楽しむゆとりが生まれる。

 

そこにこそ、スポーツの本当の価値があるような気がする・・・

 

 

     ー競争の中で、常に上を目指すー

 

その価値観を、じっくり見直す機会が、「今」だと思う。

 

以前、イチローが言っていた。

「プロになってから、野球が楽しいと思ったことは一度もない」

 

プロ野球メジャーリーグの激しい競争の中にいたら、

「楽しさ」を味わう余裕など、一瞬たりとも、なかったのだと思う。

 

「勝つこと」と「楽しむこと」。

 

今は、上はオリンピックから、下は中学校の部活に至るまで、

「勝つこと」に重きが置かれているような気がしてならない。

 

「勝つために何をすべきか」も大事だが、

「みんなが楽しむために何が必要か」は、

もっと重要な問いのような気がする。

 

今、オリンピックは、みんなが楽しむための

イベントになっているだろうか。

 

今年は、みんなが楽しめる状況だろうか。

 

そんなことを、今一度、考え直してみたい。