アポロ13号

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アポロ13は、1970年4月に行われた、
アメリカ合衆国アポロ計画の3度目の有人月飛行である。
途中での事故によりミッション中止を余儀なくされながらも、
その後に見舞われた数多くの深刻な危機的状況を脱し、
乗組員全員が無事に地球へ帰還した。

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今から、50年以上も前の話である。

アポロ13号の事故は人類の限界、

アポロ13号の帰還は人類の希望、と言われる。

このストーリー、映画にもなった。

その映画の中で印象的なシーンがある。

宇宙船の乗組員が、事故原因について言い争う場面。

「お前が間違ったボタンを押したんじゃないのか?」

「お前、事故はオレのせいだと思ってるだろ?!」

こんなやりとりがしばらく続く。

それを聞いていた乗組員のリーダーが、言った言葉。

「やめろ!」

「終わったことをとやかく言っても地球には1ミリも近づかない」

「今、何ができるか。今、何をすべきか」

「それだけを考えて行動しろ」

この場面を観たとき、カッコイイなぁ、と思った。
その通りだよね。

もう一つ、映画の印象的なシーン。

今度は、地球、NASAの指令室。

米政府の役人がきて、指令室のリーダーに尋ねる。

「これから大統領の演説がある」

「地球に帰還できる可能性は何%か。それを尋ねたい」

そのときのリーダーの言葉。

「(乗組員たちを必ず地球に)かえします!」

役人はきょとんとして、もう一度尋ねる。

「だからさー、帰還できる確率は何%か聞いてるんだよ」

そこで、リーダーは再び、

「かえします!!」

カッコイイなぁ。

指令室のリーダーからすれば、

今、確率を計算したって意味がない。

そんなことをしても、宇宙船は地球に1ミリも近づかない。

「今、何ができるか。今、何をすべきか」

オレの頭はそのことでいっぱいだ。

ということなんだと思う。

過去を振り返ることも、未来を予想することも、

本当の危機の場面では何の役にも立たない。

上記二つの場面は、そのことを

見事に表現していると思う。

「今、何ができるか。今、何をすべきか」

今に集中して生きる。

それを続けることが、

「生きる」ってことかもしれないなぁ・・

さて、今日一日をしっかり生きるか。