主体性のある空間

今年一年を振り返って、

自分の学びを振り返ってみると

コーチング連続講座」の占める割合が大きい。

対象者は教員のみ。

教員が、自らの教育現場での

コーチング的な実践を振り返り、講座の場で共有する。

新たなヒントを得て、また実践。

そして振り返り。その連続。

先週の日曜日が講座の最終回だった。

そこでの気づき。それは、

「あなたはあなたのままでいい」

「私は私のままでいい」

この二つ。

そして、この二つは同じこと。

相手を認められない人は、

自分にも認められない部分を持っている。

相手を認められる人というのは

自分を認めている人。

相手とは、要するに、自分のこと。

嫌いな人が多いということは、

自分にも、嫌いな部分を多くもっている、ということ。

だからといって、それを変える必要はない。

「あぁ、そうなんだぁ」

「私にも同じとこ、あるなぁ」

以上、終わり。

「今のままでいい」

「あるがままの自分でいい」

そこにくつろぐ。

それが、コーチングに限らず、

あらゆるコミュニケーション・スキルの前提として

必要な気がする。

「今のままの自分じゃダメ」

「もっと努力しないと認めてもらえない」

そういう強迫観念、恐れって、結構根深い。

自分にもあった。

だから、努力する。

「今の自分を変えたい」

「もっと努力して、人から認められたい」

こういう思いが、エンジンとなって行動していた。

でも、こういうのって、なかなか上手くいかないんだよね。

だって、「今の自分を変えたい」っていうのは

「今の自分はダメ」と自己否定してる訳だから。

否定された自己は、なかなか力を発揮してくれないし、

無理に頑張ろうとすると、心の形が歪んでくる。

「がんばらなくていい」

「今のままで十分素敵」

そう、相手にも自分にも言えるようになりたいなぁ。

私が、学校教育に対する違和感は、

その逆のメッセージに溢れているから。

「もっとがんばれ!」

「現状に満足するな!」

まだ欠けているところ、まだ足りないところがあるだろ!」

こんなメッセージ。

「いまのままでいいんだよ」

「もし、自分の中に問いが生まれて、

調べたい、考えたいっていう気持ちが湧いたら、一緒にやろう」

こんな感じで、学習できたらいいなぁ。

コーチングを学校教育に普及したい、という思いで

参加したコーチング連続講座。

その最後でたどり着いたのは

「あなたも私も、変わらなくていい」

というメッセージ。

コーチングって、

学びや気づきを行動に「変容」させる

コミュニケーションスキルだけど、

その前提は「変容」しなくていい、というメッセージ。

逆説的だけど、

「やらなくていい」という前提があるから、

「やる」という主体性が生まれる空間ができる。

まずは「空間づくり」から。

以上、今年の学びのまとめでした <_ _>